STEP400 : 新しいプロトタイプが届きました

ベータテストの結果をもとに、いくつかの変更を加えた新しいプロトタイプ基板が届きました。これが最後のプロトタイプ版になると思います。

クラウドファンディングのキャンペーンの映像や画像に登場していたプロトタイプと比較すると、コネクタ類を中心にいくつか変更している点があります。

コネクタ類の変更点

USB

USB Micro B端子をUSB Type C に変更しました。最初のプロトタイプを設計した2016年には MicroB 端子が最も簡単に手に入るUSB端子でしたが、Type Cも徐々にどこでも手に入るようになってきました。あと数年すれば、USB Type Cのほうが入手しやすくなりそうですので、この機会に変更しました。この端子は上下の区別がなくどちらにも差し込めますので、現場でもとても役立つと思います。
注意点:
物理的なコネクタはTypeCですが、通信規格としてはUSB 2.0 です。またUSB Power Deliveryには対応していません。すなわち、Power Deliveryに対応したアダプタから給電してもロジック回路に5V/3.3Vが給電されるのみで、別途モータ電源を接続する必要があります。

電源コネクタ

以前のプロトタイプの電源端子はプラスとマイナスそれぞれ2個つずつ端子を備えた、4端子のねじ式端子台になっていました。これは大型モータを駆動した際の大電流に余裕を持って対応するためでしたが、電流を実測してみると、正負の端子1個ずつでも十分余裕を持って対応できることがわかりました。そこでねじ式端子を2端子のものに変更し、空いたスペースにDCジャックを取り付けました。これはベータテストの際に、ねじ式端子へのケーブル取り付けやスイッチング電源の手配が最初の第一歩の障害になっていることがあったため、お手持ちのACアダプタで簡易的にテストができるようにしたものです。ただしDCジャックの定格上、使用できる電源はDC30V/1Aが上限となります。

電磁ブレーキ基板用の端子

これはオプションの電磁ブレーキ基板を接続するための端子で、6ピンのIDCボックスヘッダです。4軸分の電磁ブレーキをON/OFFする信号が出力されますが、ファームウェアを書き換えてほかの目的に使うこともできます。Arduinoのピン番号でいうと D1, D5, D8, A1 の各端子と、3.3V, GNDが接続されています。

拡張用I2C端子+α

基板裏面に、未使用のI2C端子とD38ピンのパッドを設置しました。例えばこちらのような表面実装のピンソケットをはんだ付けすることができます。ArduinoのWireライブラリを使って自由に使用することができます。

LIMITセンサ入力について

LIMITセンサ入力は、プロトタイプではMCUへ直接接続されていましたが、プルアップ抵抗を追加したうえで各PowerSTEP01のADC入力に接続するように変更しました。ADC入力は、本来は供給電圧の変動をPowerSTEP01が検出するための端子ですが、新しいプロトタイプではADC端子の電圧を監視することでLIMITセンサ入力として使用しています。
これによりMCUのピンを節約し、I2C端子などをねん出しています。

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